医学系研究科ダイバーシティ推進委員長
調 憲
この度、医学系研究科ダイバーシティ推進委員長を拝命した群馬大学医学部長の調 憲(しらべ けん)ございます。大学の未来を描くのに大切なダイバーシティ推進に積極的に取り組んで参りたいと心を新たにしております。
群馬大学学長ビジョン2021において、「ダイバーシティの推進、多様な人材の活用による大学運営の活性化」が重点事項として挙げられています。昭和キャンパスには、医学系研究科、保健学研究科、生体調節研究所、医学部附属病院の4部局があり、群馬大学昭和キャンパスに男女共同参画推進委員会が設置されています。また、地域医療研究・教育センターの「男女協働キャリア支援部門」が中心に出産、育児等で第一線を離れた女性医師の復帰を支援する取組みを行っています。さらに、医学部附属病院の院内保育園「ゆめのこ保育園」があり、病院の教職員や大学院生の子育て支援を行っています。このように昭和キャンパスは女性が働きやすい環境の整備という点では他のキャンパスに先駆けて活動しています。
これまでの取組が功を奏して、保健学研究科と生体調節研究所では上位職への女性研究者の採用率も上昇してきましたが、医学系研究科及び医学部附属病院はこの点に関して他の部局に比して未だ十分とは言えません。そこで医学系研究科に委員会を設置し、医学系研究科における女性研究者・女性医師の現状を的確に把握し、女性教員の採用、上位職への登用を積極的に進めることにより、女性教員の活躍推進を図ることを目指してきました。1943年に設置された前橋医学専門学校を含め、群馬大学医学系研究科には女性教授がおられませんでしたが、総合医療学講座教授に小和瀬桂子先生が、医学教育開発学分野教授に岸 美紀子先生、医療の質・安全学講座教授に田中和美先生が就任されました。このように大学の意思決定に大きな影響のある教授ポストに女性が就任されることはとても大切な事と認識しています。今後も女性教員の活躍推進を進め、結果として一人でも多い女性のリーダーの誕生を支援して参ります。
女性の活躍には女性のみならず、男性も含めたワーク・ライフ・バランスの実現が必要です。医学系研究科におけるダイバーシティ環境実現をさらに積極的に進め、より良いワーク・ライフ・バランスを追求してゆきたいと考えております。皆様のご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。