群馬大学大学院医学系研究科ダイバーシティ推進委員会
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医学系研究科教授に向けた男性の育児休業等取得に関するセミナー(11/18医学部大会議室)

 医学系研究科ダイバーシティ推進委員会では、11月18日に教授陣を対象とした「男性の育児休業等取得に関するセミナー」を開催しました。研究科として「男性の育休を当たり前に選択できる環境づくり」を進めることを目的に本セミナーを企画しました。本セミナーは定例教授会の時刻に合わせて実施し、多くの教授にご参加いただきました。
 医学系研究科および附属病院では、近年、男性教員や医師による育児休業等の取得が徐々に増えてきています。今回は、所属教室内で男性の育児休業等の取得が多い二つの教室の教授にご経験をお話いただきました。また、事務部総務課の村田 謙一副課長より、現在の育児休業制度の概要についてご説明いただきました。

脳神経外科学 大宅  宗一 教授

 男女を問わず育児と診療の両立が当然であるという雰囲気を醸成するため、日頃から「冠婚葬祭や子どもの学校行事は最優先」という方針で教室運営をされているとのことでした。また、誰かが不在でもカバーできるようチームで担当する体制をとっている一方、複数担当医制では術者と説明者が異なるケースも生じるため、事前に患者さんへ説明しご理解いただくことが重要であると述べられました。
 さらに、教授ご自身がアメリカ留学中に事務担当者から「育休休業は父親の義務」と説得された経験があるとのこと。そうした体験が現在の教室運営の考え方につながっていると感じました。

 

救急医科学 大嶋  清宏 教授

 男性医師の割合が高い教室において、2019年に初めて男性医師が育休を取得したことをきっかけに他の男性医師にも広がり、「育休を取るのが普通」「お互いサポートしあう」という雰囲気が定着してきているとのことでした。こちらの教室でもチーム医療体制を整えることで、個人に過度な負担がかからないよう工夫していると説明されました。教室員やそのパートナーからも男性の育休取得についてポジティブな意見が多数寄せられているとのことです。
 また、「自分が所属したいと思える組織になっているか」を常に意識しながらスタッフとのコミュニケーションを大切にし、育休取得などの要望があった際には可能な限り実現できるよう努めていると述べられました。

 

    セミナーの最後には、調 憲医学系研究科長より「男性にとってもワークライフバランスは重要であり、特に若い世代に選ばれる研究科・教室であるためには、上の世代の意識改革が必要」とのコメントをいただきました。

 今回、教授会に合わせて本セミナーを開催できたことは、医学系研究科として大きな意義があったものと考えます。今後も、研究科として育児とキャリアの両立を支援する取り組みを強化し、誰もが働きやすく、安心してライフイベントを迎えられる環境整備を継続してまいります。最後に、ご講演いただいた講師の皆さまに心より感謝申し上げます。